大判例

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東京高等裁判所 昭和28年(う)2461号 判決

被告人 渡辺尚雄 外

〔抄 録〕

論旨第三点について。

所論は被告人渡辺尚雄は自ら戸別訪問をするとともに、自己に代つて戸別訪問をなさしめる意思の下に被告人渡辺英雄外五名に対しその費用並びに報酬としてそれぞれ金円を供与したものであるから、その前者につき包括一罪が成立すると同様その後者についてもこれを包括して一罪とすべく、しかして前者と後者とは刑法第五十四条第一項前段の想像上の数罪として処断すべきであると主張するのである。しかしながら数個の報酬供与が、供与者に代つて戸別訪問をなさしめるためのものであるからとて、これを包括して一罪とすべきであるとか、またはかかる報酬供与と供与者の戸別訪問とが想像上の数罪の関係にありとは到底理解されないから、所論は採用に由なく、論旨は理由がない。

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